2017.10.14

川島小鳥
少し前のことになりますが美術手帖の写真家「川島小鳥」特集を読みました。「未来ちゃん」や「明星」とかが有名な川島さん。
撮る写真がステキなのはもちろんですが、今回「どうしてそういう写真を撮っているのか」ということまで言及されてたのが面白かったです。
「普段生きているなかで、漠然とこうだったらいいな、とか、ここが変だなーとか思っているとこがあって、それを表現できる被写体に出会ったときに、作品が作れるかも」
「普通に生きているなかで見られる世界しかなかったら、現実はすごく息苦しいと思うんです。写真はそこからズレる体験を生み出せるし、自分もそういうものを作りたい。」
はじめは川島さんと僕(趣味ですが)は全然違う動機で写真を撮っているなぁと思いました。僕は演出するとか、何か表現したくて撮るというよりも、その時感動したものや、感じたものを残したくて撮ることが多いので。
でも、写真で撮るということは、写すものと写さないものを決めて、見せたいものと見せたくないものに分けることになります。ので、現実を撮っているようでも、結局は自分が理想とする世界にフォーカスして撮ることになるのです。
僕も無意識のうちに、川島さんと同じように(技術とかレベルは違っても)、写真の中に理想の絵を作り上げようとしているのかもしれません。
ちょっと真面目に考え、語ってしまいました。作り手の意思や作品の向こうにある思いを読んだり聞いたりすると、とても感化され、刺激を受けますね。久しぶりに美術手帖を買いましたが、とても面白かったです。
